2015年03月02日
第102話 萌え系刺繍パッチをデザインする(その4)
できあがった刺繍パッチ
そうだ。前回書き忘れていた
ことがあるんだ。
何ですか?
刺繍パッチ化する場合
萌え画にありがちな影とか
複雑なグラデーションは
ないほうがいい。
グラデーションに至っては
なしの方向で。
(影あり)
(影なし)
えー、スッキリしすぎじゃ
ないですか~?
色が増えればコストも上がるし
色の選択も難しい。
継ぎ目だって粗くなる。
だったら単色で作ったほうがいい。
(文字以外完成した原画)
でも、単色でも刺繍の立体感で
影っぽく表現できたりしますよね?
そうなんだ。印刷じゃなくて
刺繍だからな。
そういう芸当ができる。
最近は「昇華プリント」の
パッチも流通してますよね。
昇華プリントは転写印刷だから
影とかなめらかなグラデーション
だって再現できる。
エンブクロス生地に転写すれば
刺繍っぽくなるし安いぞ。
ただ、刺繍みたいに複雑な反射がないから、
見比べると価格相応って感じかも・・・
こっからは刺繍にする作業だ。
ちょっとだけ刺繍のソフトの
画面を見せてみよう。
刺繍のソフトを開いて3mm幅の円を
作りたいサイズよりやや大きく
設定する。
その円に収まるように、原画を
設置する。
んで、レイアー状に線や面の
パーツを作りこんでいく。
なぞる作業なので、わざと
色を変えているよ。
書き込んでいくんですか?
自動変換するとかじゃなくて
自動変換って手もあるが
とても出せたもんじゃない。
そこが技術なのよね。
イラストレーターからパス(部品)を
自動変換ならきれいにできそうですよね。
そういうソフトもあるが、刺繍って
材料工学の世界なんだ。
糸の引っ張りや圧縮があるから
データ変換=きれいにできる
わけではないよ。
自分で描き直すようにデータを
作ったほうがよほどいいものが
できる。
自動変換に頼る業者さんも多いみたいだけど
こういう細かいのはまず無理よね。
今のようにPCが発達していない時代は一針づつ拾ってたにゃ。
実はこの時代のパッチってすごい精密なんだにゃ。
80年代から90年代あたりのものにゃ。
PCソフトに頼るようになって
むしろ悪くなったかもしれん。
データ変換がよくなっても
それが最適な刺繍なのかは
作り手で違ってくる。
俺なんかネームいれとかを
のぞいては、できるだけ文字も
作りこむようにしているぞ。
あと順路だ。
できるだけ糸切りがでないよう
迷路みたいなパズルみたいな
組み合わせになっている。
それなりに手を加えて作ってるから
途中で「やっぱこの図案で」ってなると
がっかりするよね。正直・・・
(ためし縫い)
ためし縫いして色のチェックや
ズレのチェックを行うよ。
今回は髪の色とかチェック柄
微妙に表情を調整した。
糸の引っ張り圧縮の影響を
受けてるから、PC上のデータの
通りにはなりえないんだ。
だから調整していくわけだ。
(完成したパッチ)
カラーバリエーションもあるんですね♪
パッチは販売しているにゃ。
まぁやの新作パッチもあるぞ。
私のパッチの新作はないんですか・・・
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Posted by sacom(モソの中身)
at 18:39
│縫製・刺繍のはなし